子どもの権利条約を指針として、子どもが抱える
課題・困難を解決するための活動を展開しています。

放課後児童支援員認定資格研修

新段階を迎えた放課後児童クラブ(学童保育)

放課後児童クラブ(学童クラブ)は、1997年の児童福祉法改正で、「放課後児童健全育成事業」として位置づけられました。しかし、施設や指導員の配置数、資格、研修制度など、具体的な基準は定められませんでした。

その後、関係者の努力により、2012年に再び児童福祉法が改正され、続いて同年「子ども・子育て支援法」で、いよいよ国の基準を作ることが決まりました。市町村には、「基準条例」を制定することが義務付けられました。 2014年には、厚生労働省令により「放課後児童健全育成事業の設備及び運営に関する基準」が定められ、2015年3月には、「放課後児童クラブ運営指針」が策定されました。これらの法令には、「児童(子ども)の権利条約」の趣旨の順守など、画期的な視点が明示されています。また、放課後児童クラブの配置基準として、おおむね40人以下の集団ごとに2人以上の支援員を配置する(1人以外は補助員で代替できる)ことが明記され、市町村には最低基準の向上に努める努力義務が課せられました。

2015年度からは、全都道府県で放課後児童支援員認定資格研修が始まりました。5年間で約9万人が受講する、大規模な研修です。放課後児童クラブは、制度面、運営面、そして働く指導員の資格や身分面でも、新たな段階を迎えているのです。

放課後児童支援員認定資格研修とは

今回の放課後児童支援員認定資格研修は、2つのねらいを持っています。ひとつは、研修を通して、放課後児童支援員(放課後子ども育成に関わる方を含む)の皆さんが自らの仕事のもつ意義と役割を理解し、放課後児童支援員としての専門性を高めることです。放課後児童支援員の仕事には、小学校の教師や保育士のそれとは区別できる、「独自の専門性」があります。それは、学校とも家庭とも異なる放課後空間(授業のない日を含む)での指導員に求められる、3つの力です。具体的には、子どもとかかわる力、放課後児童クラブを運営する力、保護者や地域とつながる力 の3つの専門性といってよいでしょう。これらの専門性を獲得するには、実践的な技量と、放課後児童クラブの運営に関わる法令知識や子ども理解・発達に関する理論の、両面の学習が必要です。

そして、第2のねらいです。放課後児童支援員認定資格研修を受講された方には、各都道府県から放課後児童支援員の資格(修了証)が授与され、氏名が登録されることになりました。これは、「認定資格」ではありますが、放課後児童クラブの指導員の公的な資格として初めてできた資格です。資格化は、指導員の身分の確保につながります。過去には3年間で指導員の半数近くが離職したという地域もありましたが、今後は資格化によって放課後児童クラブの仕事の継続性と安定性が向上することが期待されます。

大阪府の放課後児童支援員認定資格研修を受託

当協会は大阪府から2015年度より放課後児童支援員認定資格研修を受託し、実施しています。1教室100人規模で、規定の16科目の講義を実施。これまでの3年間で約2200名の受講生が研修を修了しました。学童保育に精通している学識研究者と経験豊かな実践者の協力を得て、一連の研修プログラムの内容を計画。大人数ながらも、できるだけ参加者からの質問や意見を取り上げ、研修課題と結合させたワークショップなどで随時話し合いの場を設定しました。考えながら学ぶことができ、他の放課後児童支援員との情報交換も図れて、受講生から好評を博しました。テキストは、書き込みながら学べるオリジナルテキストを使用しています。

  • 編著 NPO法人関西こども文化協会
  • 発行所 フォーラム・A企画
  • 初版 2015年11月1日発行
  • 改訂版 2018年5月30日発行
  • A5判 208ページ
  • 定価 1,700円+税

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