子どもの命と安全が守られる市民社会を創る 

今一度「聴くことの価値」を問い直す

増える子どもからのSOS

貧困と格差の広がりの中、児童虐待による死亡事件が相次ぎ、子どもの生命と安全の危機が広がっています。
当協会が担当する全国児童相談所共通ダイヤル189の受電件数は5,000件を超え、24時間子どもSOSダイヤルにも2,000件余りの声(SOS)が届いています。また、子ども自立アシスト事業の担当者からは、「子どもの将来に関心を持てない親の悩み」や、「自分の将来を見通せない子どもからの声」が次々寄せられているとの報告を受けています。このように、いま子どもと、親からのSOSを受け止め、「子どもの最善の利益」にかなう筋道を示すこと、そしてお互いが解決への見通しが持てることが何よりも大切になっています。

「聴く」ことの積極性

当協会が取り組んでいる多くの事業に共通する鍵機能は、「子どもの声を聴くこと」、「親と市民の声を聴くこと」の行為・活動です。
そこで「聴く」という行為に内在する意味について考えてみますと、「聴くという行為」そのものに当事者が抱える問題を解決できる可能性(あるいはできない可能性)が内在しているのです。「聴くという行為」とは「教える」とか「指示する」という行為に比べ、一見消極的、受動的にみられますが、実はそうではなく聴くことをとおして、課題が整理され問題解決への筋道や方向性が切り開かれるのです。とくに子どもや親が、また私たち自身もそうですが、深い問題を抱えている場合などは最初の聴き方(聴かれ方)がどうかによって、解決への筋道が見えたり見えなくなったり、こじれるかこじれないかも違ってきます。ここでは単なる聴き方の技法ではなく、「聴く行為」そのもののもつ積極的意味を問い直したいと考えています。

受託事業のもつ役割 公的事業の市民的社会化

当協会は数多くの事業を取り組んでいますが、その大半が大阪府、大阪市からの受託事業です。受託事業には期限がありそれぞれの自治体の状況によって事業の打ち切り等、不安定さも内在しています。しかしながら、公共的事業に意味づけを行い、「子どもたちの最善の利益」を踏まえ、事業を着実に成功させることにより、自治体事業の実質的な社会化が図られるのです。この点に受託事業を成功させる意味があります。またその結果、安全・安心できる市民社会の実現にも貢献できると考えています。

理事長 松浦 善満

大阪千代田短期大学学長。和歌山大学教育学部教授、同大学教育学部附属小学校校長、同大学教育学部長、同大学学長補佐、龍谷大学教授などを歴任。いじめ国際調査、不登校、教師のメンタルヘルス、「学級崩壊」調査に取り組む。NHK教育トゥデイ、関西テレビ教育レポーター、国立教育研究所客員研究員などを務めた。専門は教育社会学部・教育調査論。

当法人の特徴

子どもに関する
支援事業に長年の実績

法人設立から25年、不登校の子どもを支援して17年、電話による相談事業は14年、子育て支援事業に13年と行政からの信頼を受けて数多くの委託事業を実施しています。

支援事業の利用者は
年間3万人

子ども支援、子育て支援の幅広い事業を展開していますが、事業によるサービスの利用者手は年間で延べ3万人を超えています。

専門家と連携しての
事業展開

法人役員を教育、福祉関係の大学教員、弁護士等専門家が担っています。役員の他にも数多くの専門家の方達と連携を図って事業を展開しています。