大阪府電話教育相談の新規受託

今年度、大阪府「24時間電話相談」に係る夜間・休日等の教育相談業務(以下、すこやか教育相談)を新規に受託しました。コロナ禍の最中、他事業のスタッフの方々にもお手伝いをいただき、新しい相談室を開室することができました。今年で事業開始から15年目になる大阪市24時間子どもSOSダイヤル事業とともに、広くなった相談室で相談員も増員し、業務を行っております。

3月10日過ぎに受託が決定したこともあり、慌ただしく4月1日から、「すこやか教育相談」事業が始まりました。そこへ新型コロナウイルス感染症の影響による学校休業や、緊急事態宣言があり、日に日に変わる状況に対応しながらの業務となりました。

相談内容や件数に関しては、6月ごろまでは新型コロナウイルス感染症に関することや学校休業についての相談が多く、行政の取り組みに関するご意見等もありました。一方で、「いじめ」や「不登校」に関する相談は、休業期間中ほとんどなく、休業明けから増えてきた印象があります。根本的に「いじめ」や「不登校」がなくなったというわけではないと思いますが、「学校へ行かないこと」が少なからず影響していると考えられます。

日々相談業務に携わっていると、こどもや保護者の困りごとや必要としていることが時代の流れとともに変わっていることが見えてきます。相談員はその一つ一つに、丁寧に対応しています。休業要請が出ている中も、相談員は体調管理に人一倍気を遣いつつ、シフトを空けることなく出勤していました。世間では、医療従事者等への支援が広がっていますが、コロナ禍における電話相談など「不安な気持ちに寄り添うこと」の重要性も周知していけたらと考えています。このような状況がいつまで続くかわからず、誰もが不安な日々の中で、相談者の気持ちを聴き、寄り添うことを心がけて事業を継続していきたいと思っています。

有田 早紀 (関西こども文化協会 すこやか教育相談担当)